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吉野山残照 春や秋になると大和を訪れる。自然に体が向く。歴史的な事にもよるだろうが、何か魅力的な心の拠り所がある。「大和は国まほろば」と歌われるように日本人のルーツとなっている。そこに時々帰る事で落ち着くのかもしれない。菜の花の頃の大和や桜の頃の吉野、そして稲穂や柿の実りの秋は何とも風情がいい。 花見客の帰った後の夕日に染まる頃の桜は、昼間と打って変わって静かで色も増し、立ち去り難い美しさである。