太陽の画家 三谷祐資の絵画 |
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世界遺産になって初めての元旦に夜空がしらみ始めた頃、ヘリコプターで飛び立つと、ゆっくりと湾曲した水平線が赤く染まり駿河湾を望む。いきなり伊豆半島が見え、その向こうの太平洋の彼方から太陽は昇るようだった。時速2百キロで飛ぶヘリはみるみる内に高度を上げ、富士山上空を飛ぶ。 右に回りこむと太陽の光が感じられ、描く為にこの高度4千メートルで窓を全開、いきなりマイナス20℃。 張りつめた空気に風、そして荘厳なまでの富士の姿、下界は暗闇、冷たさの中で必死に描く。思えば2月の宗谷岬も同じだった。富士山を右に左にと太陽を変え、寒いのに太陽は地上で見るよりはるかに強烈で、天空の蒼は宇宙色、酸素マスクをつけて描くので思うようには描けない。富士の嶺より風で雪が吹き飛んでゆく。急斜面には黒々とした岩山も見え、峻厳で人を寄せ付けない。巨大な富士を眼前にして、ましては冬。人間の弱さを感じたが、我々を遥かに超えた存在としてありのままを描こうと思った。 |
世界遺産元旦 飛翔霊峰富士 242.5×485cm |
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富士燦々初雪 145×450cm |
秋の終わり頃、富士初雪を願って富士山5合目に向かった。 |
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峻厳富士大火口 50号変形 |
宙空宝永富士 120×240cm |
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「霊峰富士山」 三部作 |
飛翔霊峰富士 91.5×85.3cm |
錦繍霊峰富士 91.5×85.3cm |
霊峰赤富士 91.5×85.3cm |
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富士山が世界遺産になって初めての元旦に幸運にもヘリコプターで取材する機会を与えられた。 |
富士山の初冠雪は早い。9月の終わり頃、我々はまだ夏仕度だが、富士山の6合目から紅葉が始まり、そして初冠雪になる。丁度その頃、富士山の麓の富士宮に着いた。突然現れた富士は美しく、レース模様のドレスをまとった貴婦人のようで、さあ 私を描いて と言っているようだった。 |
雲のない夏の朝早く薄雲がかかった時、真赤な赤富士になる。夏は朝早くから霞むことが多く、真赤な富士は滅多に見られないから描く事になる。冬は雪が多いので紅富士と淡くなるが、やさしくうっとりする美しさだ。真赤になった富士を見ると何もかも心奪われて、自心も赤く力がみなぎってくる。縁起もあるだろうが、赤のエネルギーと霊峰富士を描いていると、こちらまで力が湧いてくる。 |
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富士湧水 柿田川ブルー 180×540cm |
峻厳知床半島 オホーツクの流氷 227.5×545.5cm |
40年ぶりに北海道の流氷の取材に向かいました。 |
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天空グリーンランド氷山 242×140cm |
グリーンランド氷山 一万年の刻 140×242cm |
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