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煌月桂林 夜半を過ぎた頃、突然何かに起こされたという感じではっと目覚め川を眺めると、群青の空に煌々と月が光り、川面が金粉を振りちりばめたように、キラキラと宝石のように輝いていた。この世のものとは思われない美しい姿がそこに開けていた。 ふと我に返り写生をするが、手元を明るくすると暗いところが見えず、暗くすると手元が見えないので、スイッチを入れたり切ったり幾度も繰り返し描いた。 誰もが眠っているのでいいが、モールス信号みたいで怪しまれないかとお国柄思った