イスタンブール昏黄 30F

イスタンブール昏黄

ギリシアのアテネから一日半、五食分の食事を持って中央アジアの平原をひたすら走る列車に乗り、夕刻イスタンブールに着いた。夕闇にシルエットが浮かぶドーモとミナレットは異国に来たというより、町の雑踏さえなければ宇宙基地に来た感じがある。
基地のドームとロケットの様で、シンプルで美しい。町中に響くコーランの歌声が妙に懐かしく、癒される。ドーモが夕日に赤く染まり、砂塵に霞む姿が美しい。


太陽・月・自然を描く洋画家 三谷祐資